2012年3月18日日曜日

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反交換関係

反交換関係

【解説】
通常の数の演算の場合は、
a×b=b×a
という式が自明です。
しかし、この”演算”のルールそのものを変えた演算の関係も考えることができます。
a×b=-b×a  (1)
という関係の演算も考えることができます。
ここで、マイナスの数が定義されているということは、
掛け算だけではなく、足し算も定義されていて、
c+(a×b)=c-(b×a)  (2)
なる関係になるということです。


これは、aとbが通常の数では無く、ベクトルであるものとして、演算としてベクトルの外積を考える場合の演算ルールなどが該当します。
また、通常の数に対して、演算がそういうものであるものとして、新しい演算を定義することでも、この関係の演算を定義できます。
そういうルールの演算の場合は、全ての演算を最初から新ルールによって見直さなければなりません。
そもそも、その演算では、
a×a=-a×a=0
になってしまいます。

この新しい演算の下に、式1の関係がある場合に、この式1の関係を反交換可能な関係と呼びます。
 

また、演算の反交換関係を以下のように場合分けして定義することもできます。
a≠bのとき、
a×b=-b×a
a=bのとき、
a×a=a≠0

同様に、演算の交換関係も、以下のように場合分けして定義することもできます。
a≠bのとき、
(a×b)-(b×a)≠0
a=bのとき、
(a×a)-(a×a)=0


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